ドームふじ観測拠点Ⅱへの準備(持ち帰り編)

昨年の内陸旅行チームがS16という南極大陸上の中継地に残していた空のドラム缶や廃材等を、9月3日、66次越冬の数名で昭和基地に持ち帰ってきました。それらを丁寧に分別し、廃棄物として処理、国内に持ち帰る準備を行います。

特に燃料が入っていたドラム缶は空の状態でも約20キロ程度の重さがあり、運搬も慎重に行います。プレス機にかけて、小さくしてリターナブルパレットに並べて収納していきます。このパレットは国内にいた際に組立の練習をしており、最近次の隊が練習しているブログを見て、自分達が国内にいた時のことを思い出していました。担当も男女も関係なく手隙の隊員が参加して、皆で協力して廃棄物を処分していきました。この数週間で約150本程度のドラム缶を潰して処理しました。

私達も国内にいた時に練習しました。(当時のブログ
次の隊も練習したことが昭和基地に来た際に活かされると思います。

内陸より昭和基地に持ち帰る空のドラム缶
撮影:JARE66 名本彩乃(2025年9月2日)
木材などの廃材なども持ち帰る
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月3日)
空のドラム缶が次々に並べられていく
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月3日)
圧縮機で小さくなるが重い
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月3日)
小さくなったドラム缶をリターナブルパレットに並べていく
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月3日)
担当も男女も関係なく皆で協力して処分しました
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月3日)

この作業は私達66次南極地域観測隊が到着した夏期間(1月頃)にも同様の作業を行っており、とても懐かしく思い出していました。その際も約150本のドラム缶を潰したり、また再利用するために蓋部分を取り外したりしました。あれから9カ月以上が経っていると思うと感慨深いものがありました。まだ中継地には空ドラム缶があり、ドーム隊の準備や整備をしつつ、持ち帰り次第協力して処分を行います。前述のとおりドラム缶には重量があるので安全第一で作業を行いたいと思います。

夏期間、空のドラム缶を選別していく
撮影:JARE66 米村幸司(2025年1月11日)
雪がほとんどない中、大きな缶切りで蓋を外す
撮影:JARE66 名本彩乃(2025年1月10日)

(JARE66 米村幸司)