南極での生活用水と設備

日常生活を送るうえで欠かせないものの一つとして、“生活用水”があります。それは、日本で生活していても、南極で生活していても変わりありません。南極・昭和基地でも、“荒金ダム”と呼ばれる窪地に貯まる水や130キロリットル造水槽に雪を入れて融かし、限られた水源とエネルギーで“生活用水”を確保し、節水しながら運用しています。

▶参考:昭和基地NOW!! (第54次隊の記録):130キロリットル水槽
▶参考:観測隊ブログ(JARE65):雪からつくる生活水 

130キロリットル造水槽への雪入れ作業を行う隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年3月21日)

そのため、給排水を行う設備は非常に重要な役割を果たしています。8月3日(月)には、管理棟内にある受水槽のフロートバルブ交換と槽内清掃が行われました。受水槽は給水設備の一部です。雪を融かし造水した水を逆浸透膜でろ過し、一旦冷水槽に貯水した後、建物内に給水するために一時的に貯めておくためのタンクです。タンク内に長期間水を貯めていると、微細なちりや配管由来の微粒子が底に沈殿したり、水質の変化が起きたりする可能性があります。また、フロートバルブは水面にボール状の「浮子」が付いており、浮き沈みにより水が出たり止まったりします。そのため、細かい動作が多く、故障が発生しやすいことから定期的な点検や交換が必要となります。

隊員たちが1年間、安全でおいしい水を飲み、料理や風呂に使うためには、設備点検をはじめ、定期的な受水槽の水質管理と清掃が不可欠なのです。

受水槽内を清掃する隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年8月3日)
フロートバルブを交換する設備隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年8月3日)

(JARE67 鎌田隆雅)