土壌サンプリング調査と大きな月の暈

8月8日、医療担当の荒木隊員が行う土壌サンプル調査に同行しました。この調査は約5ヶ月程前の3月14日にも同行しており、観測隊ブログでご紹介しています。前回の場所と全く同じではないのですが、見比べていただくと昭和基地周辺の時期による違いが分かるかもしれません。前回のブログ

今回も土壌をサンプル採取しましたが、一面雪で覆われており雪を掘り起こすところから始めます。そして土が出てきても、場所によっては土の中も凍っておりシャベルが通らないところもありました。少し曇っていたものの気温は高く−10度くらいで、この季節にしては暖かく活動しやすい一日でした。南極では曇っていると気温が上がり、晴れていると気温が下がることを日々感じています。予定していた場所で、予定していた個数を採取して基地に戻りました。

出発前に地図で確認
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
雪に覆われて地面は見えず
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
夏期間にあった池もすっかり雪に
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
クジラのいた海も凍っています
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
瞼を閉じるような形の夕陽
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
雪中の隊員
画:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)

その日の夜は、日中から続く曇り空が薄っすらと広がっていました。そして見上げるとくっきりと月の暈(かさ)を見ることが出来ました。南極にいると人工的な光がほとんどないため月の光を強く感じ、空も地上も光に照らされてとても明るく見えました。また高い建物がないので、月輪が夜空いっぱいに大きく広がっているように見えました。月、星、オーロラと夜に見られる素晴らしい景色は日によって様々な印象を与えてくれています。

巨大な輪が広がっていました
撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月8日)
月輪と共に隊員が立つ
撮影:JARE66 中田康貴(2025年8月8日)

▼せっかくなので過去に隊員が南極で撮影した月の動画も併せてご紹介です。

衛星受信棟前から撮影した夜空
撮影:JARE66 荒木修(2025年5月19日)

北の浦から撮影した圧雪車とオーロラ
撮影:JARE66 荒木修(2025年6月20日)

(JARE66 米村幸司)