先月(2月8日)、リュツォ・ホルム湾での完全自律走行を遂げたMONACA(Mobility Oriented Nadir AntarctiC Adventurer)の運用が、トッテン氷河沖でも行われました。
3月6日にトッテン氷河沖にてレグ2夏隊による集中海洋観測が始まりましたが、連日荒天が続き観測スケジュールの変更が相次ぐ中、モナカの運用が何度も延期されました。ただ、いつでも出番が来てもいいように常に準備は整えていました。そして3月18日。ようやくトッテン氷河沖での運用の日がやってきました。この日は通信用のケーブルを付けたままモナカを海中へ投入し、水深約30mで約1㎞の自律走行を成し遂げました。海中を走行したMONACAが狙った地点に戻ってきた(浮上した)ことで、次回の運用に向けて大きな自信につながりました。

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月17日)
3月19日。いよいよケーブルを外しての完全自律走行に挑みます。この日は海氷が漂う厳しい状況でしたが、観測隊員、そして「しらせ」乗員の連携プレーにより、見事、水深30mで観測船「しらせ」から約200mの距離を往復させることに成功しました!

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)

撮影:JARE66 大久保 瑠衣(2025年3月19日)

撮影:JARE66 武田 沙蘭(2025年3月19日)

(画面中央やや下、オレンジの機体がわかりますか)
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)
MONACA開発者の山縣隊員は「トッテン氷河沖での国産AUVの走行をどの国よりも先駆けて成し遂げられたことにとても嬉しく思います。来季はトッテン氷河の棚氷の下を走らせたいです」と語りました。MONACAの今後の活躍に期待しましょう!

写真右:成功の喜びを分かち合うMONACAチームの3人
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)

撮影:JARE66 北本 憲央(2025年3月19日)
MONACAに関するより詳しい内容はこちらの記事もご覧ください。
水中ロボット「MONACA」、南極の海を潜る
(JARE66 北本憲央)