オーロラが出た

2025年2月12日22時ごろ、「しらせ」船内に「オーロラが出た」と放送が入りました。

各部屋で休憩していた観測隊員たちは急いで、カメラを持って夜空を観賞することができる観測所に駆け付けました。そして・・・空には目を見張るようなオーロラが。

「しらせ」船上からみたオーロラ
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月12日)
オーロラを見上げる観測隊員たち
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月12日)
薄明(左下)と月明り(右)がある中、頭上の現れたオーロラ(円周魚眼レンズを使用)
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月12日)

ちょうど昼に「オーロラ見たいねぇ」と観測隊員たちと話していましたが、「まだ薄明が残ってるし・・」とか「今日は満月に近いから・・」と空が明るいことを理由に正直、期待をしていませんでした。しかし、そのようなマイナス材料を払しょくする見事なオーロラが空に広がっていたのです。肉眼でもオーロラの色や動きをはっきりと見ることができ、緑の帯がカーテンのようにゆらゆら揺れたり、ピンクや赤の部分も確認できたりと、神秘的な現象に声を上げて喜ぶ観測隊員たちの姿がありました。また、頭上には南十字星を含む南天の星々も多くみられ、オーロラとともに星空を満喫することができました。

また、14日にもオーロラが現れました。この日はオーロラと同じ方向にオリオン座が見えており、日本で見る姿と違い、星座の形が上下左右で逆さになっている様子を確かめながら鑑賞することができました。

オーロラと冬の大三角
撮影・編集:JARE66 北本 憲央(2025年2月14日)
オーロラと南半球の星空(円周魚眼レンズを使用)
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月14日)

思いがけず出会えたオーロラですが、撮影については事前に以下の記事を読み込んでおけばよかった、と反省もあります・・・。残りの期間、再びオーロラに出会う機会が来ることを祈るばかりです。

極地研のウェブマガジン「極地の撮影術 オーロラ撮影編」 
【観測隊ブログ】「オーロラが出た。東の空!」 

(JARE66 北本憲央)