みなさん、こんにちは!越冬隊庶務・情報発信担当の馬場です。南極観測船「しらせ」に乗船し、訓練航海の後半部分に参加しましたので、その様子についてご紹介します。(訓練航海の前半についてはこちらをご覧ください)
今回の訓練航海では、本航海で海洋観測を担当する63次隊員など32名が海上自衛隊呉基地から「しらせ」に乗船し、横須賀まで航海する間に海洋観測に使用する機材の動作確認や、「しらせ」乗組員とともに、観測機材を海中へ投入し引き上げる手順の確認などを行いました。
9月13日(月)に海上自衛隊呉基地を出港する際は、地元の幼稚園児が見送りに来てくれました。その様子については海上自衛隊呉地方隊のウェブサイトをご覧ください。
呉基地を出港した「しらせ」は広島湾の柱島(山口県岩国市)沖に仮泊し、翌14 日(火)午後には64次隊が来年使用する予定のAUV(自律型無人潜水機)のMONACAを海中へ投入し、船上へ引き上げる訓練と、海氷厚を測定するセンサーを取り付けるブームを舷外へ展張させる訓練が行われました。
15日(水)に柱島沖を出港した「しらせ」は、豊後水道を通過し、16日(木)には高知県沖で8の字航行訓練を行いました。これは、「しらせ」に搭載された3成分磁力計で取得する地磁気のデータから、鉄製の船体の磁気の影響を取り除くため、同じ地点で全方向の地磁気を計測して補正係数を求めるために8の字に航行する訓練です。
17日(金)朝に「しらせ」は駿河湾に到着し、様々な海洋観測機材を投入・揚収する訓練が実施されました。
また、この日は、「しらせ」船尾にある観測甲板から富士山を望むことができました。もっとお天気が良ければ、昭和基地のお風呂に飾られた富士山の絵を彷彿とさせる光景が見えたことと思います。
台風14号の影響が懸念されましたが、予定されていた海洋観測訓練は全て予定どおり実施することができ、「しらせ」は19日(日)に横須賀に帰港しました。
本航海における海洋観測の様子は改めてブログでご紹介できると思いますのでお楽しみに!
(JARE63 馬場健太郎)