航空機で南極入りする隊員

航空機 (DROMLAN: Dronning Maud Land Air Network) を利用して南極入りした4名(61次隊セルロン生物チーム2名、外国基地派遣チーム2名)の出国後の様子をお届けします。

出国時の様子はこちらをご覧ください。

 

隊員らは日本から約10時間という長時間のフライトを2本乗り継ぎ、成田空港出発からおよそ24時間かけてケープタウン国際空港に到着しました。今回泊まったホテルはウォーターフロント地区に位置し、外に食事や買い物に行くのにも全く困ることなく、また、設備も比較的整っており、ホテル内のレストランも非常に美味しいところでした。

空港までの車窓から見たケープタウンのランドマーク “テーブルマウンテン” 。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月5日)

 

到着した翌日にはさっそく空港の倉庫まで行き、先に送った観測物資が揃っているかの確認を行いました。

すべての物資が揃っているかリストと照らし合わせる隊員。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月6日)

南極への出発前日には DROMLAN を運行している ALCI の事務所まで行き、手荷物を計量の上預け、その後、プレフライトミーティングに参加。航空機利用の注意点などの説明を受けました。出発はケープタウン国際空港ですが、着陸する南極側には設備の整った空港がある訳ではなく、滑走路も氷の上を除雪したもので舗装はされてはいませんので、特別な注意が必要なのです。

プレフライトミーティングの様子。窓の外にはDROMLANに参加している各国の国旗が掲げられている。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月7日)

 

いよいよ出発です。同じホテルには、ドイツ、ベルギーなどの各国の観測隊も滞在しており、大型バスで空港まで一緒に移動しました。今回のフライトは乗客約80人と大所帯です。

ホテルのロビー前に集まった各国の観測隊員たち。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月9日)

 

ケープタウン国際空港には、南極行きフライトのカウンターが普通の国際線と同じように用意されており、搭乗手続きを行います。

通常の国際線同様にチェックインカウンターが用意されていた。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月9日)

 

電光掲示板にも南極を意味する"Antarctica"の文字が。しかし予定より1時間遅れの出発のようです。

上から3列目が南極行きの表示。22:00出発予定が23:00に遅れることが表示されている。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月9日)

 

それではみなさん行ってらっしゃい。

南極へ向かった4人のメンバー。それぞれが持っている大きな袋には南極用の防寒着や、非常時に使用する寝袋などが入っています。
撮影:南極観測センター 清水大輔(2020年1月9日)

 

このフライトは、予定よりさらに遅れて離陸。その後、着陸地の天候不良で翌朝には引き返してしまい、南極側の天候不良のためさらに数日ケープタウンで待機、再び出発し1/15に無事プリンセス・エリザベス基地(ベルギー)に到着しました。

 

(南極観測センター 清水大輔)