南極観測船「しらせ」に乗ってやってくる本隊に先駆けて、第68次南極地域観測隊の先遣隊がまもなく南極に到着します。先遣隊は、昭和基地から南に約1,000km離れたドームふじ観測拠点Ⅱへの調査旅行に向かう隊員や昭和基地での観測・設営を担当する隊員などで構成されています。日本から南アフリカのケープタウンを経由し、DROMLAN(ドロンイングモードランド航空網)を利用して南極入りする予定です。
▶参考:大図解!ドームふじ観測拠点Ⅱ
DROMLANの航空機が安全に着陸するためには滑走路が必要となります。そのため、67次越冬隊では、これまで昭和基地から北東に約3.5kmの平らな海氷上を選定し、滑走路の選定と準備を進めてきました。また、DROMLANは国際協力のもとで運航されているため、参加国同士で燃料を融通し合っており、他国の航空機が給油のために立ち寄ることもあります。
68次先遣隊の到着に先立ち、外国隊より給油のために海氷滑走路の利用希望が出されたことから、10月14日に海氷滑走路の整備作業を行いました。海氷滑走路の造成にあたっては、「十分な氷厚があること」「雪面が平らであること」「海氷が流れにくく、適した積雪量であること」といった安全のための重要な条件が求められます。
幅40m、長さ約1kmにおよぶ広大なエリアを、ゲレンデ整備用の大型圧雪車で何度も往復しながら凹凸を削り、丁寧に均していきます。一往復するだけでも相当な時間を要する根気のいる作業でしたが、数時間かけて真っ直ぐな路面と給油用エリアを作り上げました。
今回整備した滑走路は、68次先遣隊を乗せた便の到着時にも使用される予定です。また、南極大陸上の「S17」と呼ばれる地点でも、同様に滑走路整備を進めていく予定です。少しずつ、しかし着実に、夏作業に向けた準備が進んでいきます。
撮影:JARE67 矢萩智裕(2026年10月14日)
撮影:JARE67 矢萩智裕(2026年10月14日)
撮影:JARE67 矢萩智裕(2026年10月14日)
撮影:JARE67 西村英樹(2026年10月14日)
海氷滑走路の整備を行う大型圧雪車
撮影:JARE67 西村英樹(2026年10月14日)
(JARE67 鎌田隆雅)


