地温計のメンテナンス

12月26日、西オングル大池で行われた地温計のメンテナンスに同行しました。昭和基地周辺の露岩域ではこの西オングル大池を含む2箇所で地温の連続観測を実施しています。得られたデータは約2万年ほど前の最終氷期から現在に至るまでの南極氷床の変動や、地中の熱の動きから気候変動の兆候を捉えるための基礎データとして活用されています。

この日は昨年の最終メンテナンスから約1年間取り続けていたデータの吸い出しと、引き続きの観測に向けた計器類の確認作業を行いました。

西オングル大池。昭和基地のある東オングル島の隣にある島で、1次隊が初上陸したのはこの大池からすぐそばのポイントです。
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)

地温計(写真中央の黄色のテープが巻かれた方)。
単管パイプが本体だと勘違いしていたのですが、一緒に計測している気象センサーのための装置でした。
石で重石をしているシートの中にはデータを取り溜めるセンサーが収納されています。
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)

約1年ぶりの開封。ドキドキの瞬間です。
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)
吸い出したデータをその場で確認
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)
何度でも来られるわけではないので、写真を撮って記録を残しつつ、いくつものチェック項目を丁寧に確認。異常なしでした!
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)
時刻もぴったり合わせてから帰ります。
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)

お迎え便が到着。日帰りのオペレーションでした。お疲れ様でした!
撮影:JARE67 池田未歩 (2025年12月26日)

(おまけ)

おもしろい石がゴロゴロと転がっていました。

左は長い時間をかけて風化し、穴があいた風化岩で「蜂の巣岩」とも呼ばれる。
右はガーネット(赤褐色の部分)の付いた片麻岩と思われる石。
撮影:JARE67 池田未歩(2025年12月26日)
こちらも風化によってできたと思われる石。手でさわると折れてしまいそうです。
撮影:JARE67 池田未歩(2025年12月26日)

(JARE67 池田未歩)