「しらせ」接岸

南極観測船「しらせ」は、現地時間12月27日(土)12時44分(日本時間18時44分)、昭和基地の沖合約1,700mの定着氷に到着し、昭和基地沖に接岸※1しました。往路におけるラミング※2回数は20回でした。

67次隊は、12月4日に日本を出発し、同日、オーストラリア・フリーマントルで南極観測船「しらせ」に乗船しました。「しらせ」は同地で物資や燃料を補給したのち、海洋観測を実施しながら航海を行い、12月27日に昭和基地に接岸しました。なお、当初往路で予定されていたトッテン氷河沖での集中観測は、昭和基地周辺の海氷状況を鑑み、復路(2026年2月上旬~中旬)で行うこととしました※3

今後67次隊は、一年間の越冬観測を支える燃料や物資、食料などを昭和基地に搬入することとしており、2026年1月30日に66次越冬隊と交代して一年間の越冬観測を開始する予定です。

※1 昭和基地に桟橋はないため、「しらせ」が、燃料を昭和基地内の貯油タンクへパイプライン輸送するためのホース展張ができる距離の定着氷に到達することを「接岸」とし、「しらせ」の昭和基地到着とみなしています。
※2 勢いをつけて氷に乗り上げ、船体の重さで氷を砕いて進む砕氷行動のこと。
※3 文部科学省報道発表「第67次南極地域観測隊行動実施計画を変更しました」2025年12月15日

接岸点に向けて航行する「しらせ」
撮影:JARE67 池田未歩(2025年12月27日)

接岸後の燃料輸送のため、パイプの準備を行う観測隊員
撮影:JARE67 池田未歩(2025年12月27日)

(JARE67 池田未歩)