今月初めに先遣隊で到着した國分隊員、安達隊員、齋藤隊員のペンギンチームは早速調査を開始しています。そして越冬隊の小川隊員を中心とするペンギンセンサスを行うチームも活動を開始しました。11月15日にペンギン調査として2チームが並行して活動を行ったので、その調査に同行しました。ペンギンチームはまめ島に、ペンギンセンサスチームはまめ島とオングルカルベンに向かいました。往路は一緒に雪上車に乗り、調査中は一旦別行動をして、復路で再び合流して昭和基地に戻りました。
ペンギンチームはまめ島にて営巣状況調査を行い、集団営巣地(ルッカリー)の巣の分布や産卵状況を把握し、メス4個体にロガー(記録計)を取り付けました。調査により既に抱卵している個体も確認され、これから約1か月後の雛の誕生が楽しみです。背中にロガーを取り付けた個体も元気にルッカリーを歩いていました。産卵を終えたメスたちはこれから数週間かけて海に餌を採りに行くのですが、その途中どんな行動データが得られるか楽しみです。航空機での到着が予定より少々遅れてしまいましたが、天候に恵まれる日が多く順調に調査が進んでいると聞き、安心しました。
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
一方、越冬隊医療担当の小川隊員が主として担当しているペンギンセンサスチームは、まめ島の調査、その後移動してオングルカルベンの調査を行いました。目視とカウンターによる全数調査は、第5次南極地域観測隊から継続しており、11月中旬に個体数調査、12月初旬に営巣数調査を行っています。写真での練習よりも実際の調査はペンギンが動いたり、体が重なったり、傾斜地に佇んでいるので段差に隠れていたり、数を数えることがとても難しいことが分かりました。可愛い姿で動いているのですが、カウントする各隊員は真剣に取り組んでいました。5次隊から続いているペンギンセンサスですが、観測隊が脈々と観測を受け継いでいるように、ペンギン達もまた昭和基地近くで世代を超えて命を育んでいると思うと感慨深いものがありました。
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年11月15日)
(JARE66 米村幸司)


