蜃気楼とコウテイペンギン

9月22日に再びコウテイペンギンが昭和基地に遊びに来てくれました。昭和基地まで来ること自体が珍しいようですが、既に3回目となり今年は良い機会に恵まれていると思います。海氷上から昭和基地管理棟下を横切り、大陸の方へ歩いていきました。海氷上では丁度蜃気楼が見えており幻想的な光景でした。トコトコと歩いたり、腹ばいになって滑ったりしながらつがいのコウテイペンギンはマイペースで移動していました。時折立ち止まってはこちらを眺めたり、もう一匹の様子を見たりしながら進んでいました。南極はとても静かで生活音が少ないので、2匹が「ガーガー」と鳴く音が辺りに響いていました。

蜃気楼とコウテイペンギン
撮影:JARE66 梶原佑介(2025年9月22日)
歩いたり、滑ったりマイペースに進みます
撮影:JARE66 梶原佑介(2025年9月22日)
後ろの1匹を待つ
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月22日)
2匹が揃い嘴を寄せ合う
撮影:JARE66 米村幸司(2025年9月22日)

海が結氷した頃あたりから寒さが厳しくなり、ペンギンやアザラシ、鳥などの動物を見ることがなくなり、そろそろ見たいと思っていたところでした。お昼休憩の際に来てくれたので一度写真を撮って、大陸の方に歩いていく姿を見送りました。そして次の隊の準備として布団を干していた際に、再び「ガーガー」鳴く声が聞こえました。行き止まりだったのか目的は達成したのか、再び同じ道を2匹で帰ってきたようです。とてもよく晴れた日だったので少し散歩に出かけたかったのかもしれませんね。

海氷上で作業中のチームの様子を正面から見つめる2匹
撮影:JARE66 浅井咲樹(2025年9月22日)
海氷側からペンギンを見送る
撮影:JARE66 浅井咲樹(2025年9月22日)
ペンギンの様子
画:JARE66 米村幸司(2025年9月22日))

(JARE66 米村幸司)