8月18日、500時間に一度行っている電源切替作業を実施しました。発電機エンジン担当の鎌松隊員、発電機制御盤担当の田村隊員、電気設備全般担当の秋山隊員、機械設備全般担当の東海林隊員が主導し、支援にはモニタリング観測の浜路隊員と後藤隊員が参加していました。
昭和基地の発電棟には「ディーゼルエンジンと発電機」が2組存在しています。電源切替とは、稼働中の発電機の運転時間が500時間に達する頃に号機を切替えることを言います。切替を行った後に、稼働を停止したエンジン等の点検やメンテナンスを行なっており、基地の電気を安定的に供給するために必要な作業となっています。
機械担当の隊員が主として行いますが、毎回1、2名の他部門の隊員が支援に入ります。支援に入ってみると制御盤や発電機の仕組みを担当隊員から学ぶことができ、日々どのようなメンテナンスが行われているか理解が進みます。それとともに昭和基地で大きな危険に繋がるかもしれない「停電」、そして日々の「節電」への意識も高まります。

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日)

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日)

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日)

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日)

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日))

画:JARE66 米村幸司(2025年8月18日))

撮影:JARE66 後藤宏文(2025年8月18日)
▼これまでの電源切替作業の様子

今回の電源切替を行う少し前に、継電器の確認を行っていました。継電器とは制御盤の保護装置で、何か異常があった際に装置を停止させる機能を持った機器です。この試験は半年に一度行っており、前回は前次隊とともに引継を兼ねて行いましたが、今回は第66次南極地域観測隊越冬隊のみで行いました。継電器の試験機をよく見ると「JARE44」の記載がありました。これまでの担当隊員達から受け継がれてきた機器と思うと、大切に扱わなくてはいけない気持ちになります。これからも電気を安定して使い続けられるよう各種機器の維持管理に努めてまいります。

撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月13日)

撮影:JARE66 米村幸司(2025年8月13日)
(JARE66 米村幸司)