車両整備作業とこれから

6月27日、車両担当の大島隊員と片桐隊員、そして支援に入った鎌松隊員、浜路隊員とともに雪上車SM40等の整備を行いました。SM40は少し小ぶりで、親しみやすいオレンジの色合いの車両です。今回様々なパーツを取り外した状態でメンテナンスを手伝わせてもらいましたが、あちこちに傷みや錆があることが分かりました。この車両がこの昭和基地で長く活用され、大事に受け継がれてきたことを感じました。今回は各パーツや外装の汚れを除去・洗浄しましたが、今後場所によっては再度塗装を行います。

キャタピラが外され車軸が剥き出しの雪上車
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月27日)
雪深くなる季節、北の浦等遠方の移動に活躍
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月27日)
オレンジのペンキがポロポロ、錆は血の塊のような屑が落ちる
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月27日)
親分肌の最年長大島隊員が指導
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月27日)

今回メンテナンスを行った車両以外にも、沢山の車両が整備を待っています。これからさらに雪深くなる昭和基地周辺の移動において雪上車はとても重要な移動手段です。

今後、次の第67次南極地域観測隊の先遣隊が飛行機で昭和基地入りします。そして66次隊の一部メンバーと共に組まれる「ドーム隊」は、アイスコア採取のため内陸基地へ雪上車を使って移動する予定です。そのため昭和基地にある車両だけでなく、中継地点にある車両もメンテナンスを行います。車両だけでなく装備や食料等これから様々な準備を行っていく予定で、越冬生活後半の大きな任務と捉えています。

パーツを分解して洗浄する
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月27日)
錆も一つ一つ丁寧に落としていく
撮影:JARE66米村幸司(2025年6月27日)

(JARE66 米村幸司)