雪尺観測と海氷の様子

6月29日、梶原隊員と櫻本隊員とともに海氷上へ雪尺観測に行きました。極夜のため太陽は出ませんが、仄かに明るい空はとても綺麗でした。この雪尺観測は場所や方法を変えつつ1次隊から継続して実施しており、現在の観測地点は第59次南極地域観測隊から続けて観測している場所です。66次隊でも定期的に観測が行われ、観測データが積み重なっています。

海氷上の9カ所のポイントに立てられた竹竿の近くまでスノーモービルで移動し、メジャーを使って人の眼で積雪の深さを測ります。昭和基地周辺でも雪の付き方が一様ではないので、陸上での機器を使った計測と並行して行うことで多様な気象観測データを蓄積していきます。

道具を積込、出発準備
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月29日)
午前10時頃、ポイントに向かう
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月29日)
目視で確認し、野帳にメモを書き留めていきます
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月29日)
9カ所のポイントを確実に計測していく
撮影:JARE66 米村幸司(2025年6月29日)
上空から撮影した雪尺観測の様子
撮影:JARE66 井上崚(2025年6月29日)

また同じ時間に井上隊員がドローンで昭和基地周辺の写真や映像を撮影していました。雪尺観測の様子を上空から撮影すると共に、昭和基地周辺の映像を撮影して空から海氷の状態を確認しています。アイスコア採取のため内陸基地へ行く「ドーム隊」の事前準備として、まずは南極大陸上のS16というポイントに行く必要があります。海氷の状況を継続して観測し、計画を立案していきます。

上空から撮影した海氷の様子①
撮影:JARE66 井上崚(2025年6月29日)
上空から撮影した海氷の様子②
撮影:JARE66井上崚(2025年6月29日)

(JARE66 米村幸司)