65次越冬隊、66次夏隊を乗せた「しらせ」は、まもなく寄港地フリーマントルに到着します。
昨年12月9日に出港して以来、2ヵ月半ぶりに戻ってきます。ここ数日は外の気温が10℃後半~20℃台後半と暑いくらい。半袖になって艦上体育※に励む観測隊員や「しらせ」乗員も多くみられました。鼻が利く人は「潮の香りがする」と言っています。
※艦上体育:「しらせ」の甲板やトレーニング室などでランニングや筋トレをして体力が衰えないよう鍛えること。長期の航海では運動不足になりがちなので、空き時間には積極的に艦上体育に取り組む隊員が多い。
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撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月22日)
2月23日にはフリーマントルに入港します。66次隊における観測の前半(レグ1)で活動を終える夏隊員は帰国準備のため、前日から荷造りにかかりきりでした。2月21、22日には配布された装備品などを回収、各自の荷物を「しらせ」内倉庫に運搬し、そして、観測の後半(レグ2)で使う観測機器を各観測室へ運び出しました。
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撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月21日)
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撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月22日)
今年は2レグ制とあり、例年と比べスケジュール調整が非常に難しいと聞いています。
改めて、南極観測船「しらせ」の齋藤艦長に、レグ1の運用について伺ったところ、「非常にタイトなスケジュールの中、燃料や食料などの物資輸送、ヘリコプターによる野外観測支援、そして昭和基地での設営作業のサポートのほぼすべて終え、観測隊員の皆さんの生活と活動を無事支え続けることができました。こうしてレグ1の運用が終わりに近づき、今はほっとしています。また自衛隊の実績として自信につながりました。一方、往路の行程では分厚い氷に阻まれ、一時は大幅に日程が遅れてしまう、という状況もありました。しかし、航路の選択が最適だったことで、結果、予定より早くに昭和基地に着くことができました。・・が、これは運がよかったと今では思っています。海氷の状況は行ってみないとわからないことが多いですからね」と振り返っていただきました。
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撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月22日)
甲板に出ると、遠く海の向こうにフリーマントルの夜景が見えていました。私たちの観測の旅の一つが終わりに近づいていることを実感しているところです。
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撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月23日)
(JARE66 北本憲央)