南極大学開講

2月13日から15日の3日間にわたり、南極大学・しらせアカデミーが開催されました。12月に行われた「しらせ大学・しらせアカデミー」では、観測隊員から「しらせ」乗員向けに66次隊が南極で行う観測計画が紹介されましたが、今回の「南極大学」は65次越冬隊・66次夏隊による観測経過報告の場となります。前回同様、真壁学長の開講挨拶にはじまり、観測隊員から「しらせ」乗員向けに、南極および昭和基地での活動や観測の成果を紹介しました。

【講師と演題】
小田 有哉 外傷診察・止血法
髙松 秀紀 南極で出会った微生物たち
奥谷 椋一 65次越冬の気象を見てみよう
川村 賢二 100万年を目指す第3期ドームふじ氷床深層掘削
      ~掘削点選定から今シーズンの活動まで~
本多 俊介 南極ドームふじ観測拠点IIで挑むサブミリ波天文観測
高橋 晃周 南極の環境変化とペンギンの生活 -66次夏期活動報告-
長浦 紀華 南極での経験を通して子どもたちに伝えたいこと
山本 那由 未来へつなぐミッション~南極授業の可能性~
三宅 晶子 昭和基地での宇宙線観測~おかげさまでの作業報告~

南極の冬を乗り越えた方々、一か月以上も昭和基地から離れた場所で観測を続けた方々、そして、多忙な夏期間の任務に尽力した方々、と多様な講師陣が揃った講義とあって、聴講していた観測隊員、「しらせ」乗員のみなさんは、興味深く聞き入っていました。講師のみなさんの丁寧かつユーモア溢れる説明に熱心に耳を傾け、時には、活動支援に尽力いただいた「しらせ」乗員のみなさんへの感謝を込めた内容に涙をこらえる聴講者も・・。学びあり、笑いあり、そして感動ありの濃い3日間でした。

昭和基地での活動を報告する三宅隊員(左)と山本隊員(右)
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月15日)
閉講式の後、講師、学長、観測隊長、しらせ艦長、の記念撮影
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年2月15日)

(JARE66 北本憲央)