ヘリコプター最終便 また会う日まで

2月7日にヘリコプター最終便(【観測隊ブログ】「ヘリコプター最終便」)が飛び立ち、第66次南極地域観測夏隊や第65次南極地域観測越冬が昭和基地から「しらせ」に戻りました。それまで100人以上が慌ただしく作業を行っていた夏期間が終わりました。66次夏隊については、2024年3月の冬期訓練で初めて多くの隊員に出会ってからこれまで1年近くの時間が過ぎ、12月初旬の出発から3カ月寝食を共にしてきました。

数日前には引き継いだばかりの昭和基地で、66次隊皆で準備を行い夏期間の慰労会を開きました。不慣れな環境の中、タイトなスケジュールをこなし忙しく走り続けてきた夏期間について、隊員達はお互いに労をねぎらいました。

出発の日の様子
撮影:JARE66 米村 幸司(2024年12月5日)
少しずつ帰る隊員を見送る
撮影:JARE66 米村 幸司 (2025年2月6日)

翌日からは一人、また一人と少しずつヘリコプターで「しらせ」に戻っていき、昭和基地にいる人数が減るにつれて寂しい気持ちでいっぱいでした。一年と思うと短いようですが、「しらせ」乗船より濃密な時間を一緒に乗り越えてきた仲間達と離れるのはとても辛いものでした。ただ66次隊の計画はこれからも続き、越冬隊は次の隊が来るまでの一年以上の基地管理や観測、そして夏隊は多くの隊員はオーストラリアで下船しますが、一部の隊員は再び南極圏に戻る「レグ2」という航海が残っています。それぞれの旅はまだ続きます。

「がんばって」「ありがとう」と声をかけて握手をし、抱き合う間に込みあげてくるものがありました。互いのこれからを応援しあい、別れました。昭和基地に残った我々越冬隊は、これまでの思い出を力に変えて、越冬生活を乗り切ろうと思います。

列になってさよなら
撮影:JARE66 米村 幸司(2025年2月7日)
また会う日まで
撮影:JARE66 米村 幸司 (2025年2月7日)

(JARE66 米村幸司)