計画停電

66次隊が昭和基地に到着した2024年12月28日から1カ月以上が経過し、燃料・物資輸送や野外観測など忙しい日々が続きました。越冬交代が目前に迫り、65次越冬隊から66次越冬隊への引継ぎ作業も大詰めです。引き継ぎ作業の一つ、計画停電をご紹介します。

停電が起きると日常生活に支障が出るのは日本でも同じですが、気温が低い昭和基地で停電が起きて暖房などが止まってしまうと命に関わりかねません。昭和基地では、事故や荒天等での停電時、事故なく速やかに復電するための訓練として、1年に一度、越冬交代前の時期に計画停電を実施しています。観測機器や精密機器などは突然電源を切ると故障してしまうこともあるため、事前に全機器の電源をOFFにし、各施設のブレーカーを落としてから発電機を停止します。その後、復電が出来るよう発電機の運転や送電手順、観測機器の復旧の手順を確認しました。

日頃から停電が起きないよう設備点検を行っていますが、もしもの場合に適切な対応を取るために、非常に大切な作業になります。

一つ一つの手順を確認ながら作業を進める観測隊員たち
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年1月27日)
停止中の発電機の機体確認を行う観測隊員たち
撮影:JARE66 北本 憲央(2025年1月27日)

(JARE66 北本 憲央)