定着氷域に入りました!

66次隊を乗せた「しらせ」は、12月26日7時17分(日本時間13時17分)、南緯68度、東経38度地点にて、定着水域に入りました。昭和基地まであと約70kmのところまで来ています。

流氷域進入以降、分厚い氷を相手に想像以上に難航し、一時はスケジュールが大幅に遅れるかもしれない、という危機がありました。その中、「しらせ」乗員のみなさんの尽力のおかげで、少しずつ前進し、26日午前4時ごろ海氷に覆われていない水面(開放水面)に出ることができました。
その後、7時過ぎから定着氷へと向かい17分後、ついに進入。観測隊員たちはその様子をじっと見つめていました。

ちなみに定着氷とは、海氷の中でも沿岸や浅い海底などの地形に固定されて動かない氷のことで、流氷とは違い風や海流の影響を受けずにその場に留まる特徴があります。定着氷が成長すると安定した足場として利用できるため、南極観測では物資輸送などに使用されます。

観測隊員も「しらせ」乗員も、基地出発に向けて慌ただしく動き出しました。65次隊の皆さんにお会いできるのももうすぐです。

水平線遠くに見える定着氷(左)
定着氷域進入(右)
撮影:JARE66 北本 憲央(2024年12月26日)
「しらせ」の航路跡にて昼寝中
撮影:JARE66 北本 憲央(2024年12月26日)

(JARE66 北本憲央)