海洋生態系モニタリング観測、往路完遂!

フリーマントルを出港して2日目の12月11日、南南西に進んでいた「しらせ」は東経110度に到達したところで真南に進路を変えました。いよいよ、この日から15日まで5日間連続で行う“海洋生態系モニタリング観測”が始まります。これは、110度線に沿って南下しながら、毎年同じ地点(南緯40度、45度、50度、55度、60度地点)で海水やプランクトンの採取を行い、海の生態系などの長期変動を調査するものです。

「しらせ」の航跡マップ
「しらせ」の航跡マップ
2024年12月15日6時15分55秒(現地時間)時点の位置(×印)
「しらせ」の航海状況はHPで確認することができます。
※観測隊はいまどこ? https://www.nipr.ac.jp/antarctic/jare/map66.html

 

しらせの船尾側にある観測甲板で行われる観測作業の様子
しらせの船尾側にある観測甲板で行われる観測作業の様子
撮影:JARE66 大久保 瑠衣(2024年12月12日)

観測に使用された装置は・・・
1.LADCP搭載CTD採水システム
2.ノルパックネット
3.がま口ネット
4.アルゴフロート
5.オーストラリア気象局ブイ
6.CPR
・・・ん?え、エルエーディ・・?ノルパ?・・これら機器の紹介は次回にします。

さて、近年は天候の影響もあり、すべての地点で観測することがなかなか叶わなかったのですが、今年は61次隊以来、5年ぶりに往路において全項目を成し遂げることができました!観測の率いた村上裕太郎隊員は、「緊張の連続でしたが、予定していたことがすべて実施でき、幸先のいいスタートをきることができました」と安堵の表情を浮かべていました。復路での観測も無事に完遂できますように!

真剣な眼差しで観測の様子を見守る村上隊員(右)と森田隊員(左)
真剣な眼差しで観測の様子を見守る村上隊員(右)と森田隊員(左)
撮影:JARE66 北本 憲央(2024年12月15日)

(JARE66北本憲央)