ドーム旅行に向けたレーションの作成

66次先遣隊の昭和基地到着が近づいてまいりました。11月初旬には66次先遣隊が昭和基地に到着し、1~2週間の準備期間を経て、ドームふじ観測拠点IIへと出発する予定です。昭和基地では、ドーム旅行に向けた準備が着々と進んでいます。

雪上車での移動中やドームふじ観測拠点IIでの活動中に食事を簡便にとられるようにと、7月以降、調理隊員を中心にレーションの作成を進めてきました。「レーション」という単語はもとは軍事用語で、軍隊において行動中に各兵員に対して配給される食料のことを指しているようです。観測隊では、調理済の料理を真空パックに小分けし冷凍保存して、湯煎にかけることで簡単に食べられるようにしたものを「レーション」と呼んでいます。

レーション用の総菜を作る調理担当の小笠原隊員
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年7月5日)

小分けにする総菜分の重さをはかり、袋詰めしていきます。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年7月5日)
小分けにしたレーション。この後、真空パックにします。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年7月5日)
炊飯オペレーション。1食分に小分けにして、パック詰めしていきます。
隊長(右端)も、率先して梱包作業を実施します。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年9月5日)
パック詰めされたレーションを、箱に整理する作業。
食材の種類に分けて、使用する順番に取り出せるように梱包しています。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年10月7日)
移動中に使用する1日分の食材。
1日分を1つの箱にまとめて、食事の際に効率よく調理できるように箱詰めしています。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年10月7日)

11月中旬から1月下旬にかけてのドーム旅行に向け、およそ20人×100日分のレーションが完成しました。このレーションは、普段食べている食事と内容は大きくは変わりません。既製品は使用せず、ほぼ調理隊員の手作りにより作られています。

美味しい食事は観測・設営活動における士気を高めることにも繋がります。

(JARE65 山岡麻奈美)