富士山での高所訓練

9月4日から9月7日にかけて、ドームふじ観測拠点Ⅱに向かうドーム隊隊員や野外観測支援隊員、医療隊員で高所訓練を行うため富士山に行きました。ドームふじ観測拠点Ⅱは南極大陸内陸に存在し、標高が富士山と丁度同じくらいの約3,800mと高地で、年平均現地気圧は600hPa以下、年平均気温-50度以下という非常に厳しい環境です。富士山に登ることで同程度の高所を体験し、対応方法等を学びました。当初予定していた日は台風等で天候が悪くなり、富士山閉山のギリギリの日程で何とか実施することができました。

医療隊員からは高地で起きる身体への影響や対応方法について、また野外観測支援隊員からは高山病を避ける呼吸法やロープワークなど高地への対応方法について説明を受けました。パルスオキシメーターにて酸素飽和度が低下、脈拍の増加など自分の身体の変化を確認しました。実際に頭痛を感じた隊員が多く、高所での作業での難しさを体験しました。

ドーム隊はこれから南極に向かい100万年前の最古級のアイスコア採掘等の作業を担います。今回の経験を踏まえて、しっかりと準備をして南極に向かいます。

天候が好転し訓練が実施できました。
撮影:JARE66 太田 計介 (2024年9月7日)
登山道にて
撮影:JARE66 太田 計介 (2024年9月7日)
画:JARE66 米村 幸司
早朝から頂上を目指す
撮影:JARE66 太田 計介 (2024年9月5日)
山頂にてご来光に照らされる66次隊の旗
撮影:JARE66 太田 計介 (2024年9月5日)

次回予告:深層コア掘削に向けた国内準備をダイジェストで紹介します。 

(JARE66 米村 幸司)