輸送のための練習と実践

7月29日、スチールコンテナ(通称スチコン)の組み立て練習を行いました。スチコンは物資輸送の際に使う梱包資材です。さまざまな荷物の梱包で活用するので、多くの隊員が練習に参加していました。

強固な作りでありますが、しっかりと組み立てないと、フォークリフトの釣り上げの際や暴風圏の激しい揺れの際に、壁面がはずれてバラバラになってしまう可能性があります。空の状態でも100キロ程重量があり、落下にも十分気をつけながら慎重に取り組みました。

大きさなどを確認する隊員達
撮影:JARE66 藤田建 (2024年7月29日)
スチコン組立練習について
画:JARE66 米村幸司

7月30日、リーファーコンテナという冷蔵・冷凍が可能なコンテナの操作手順について説明を受けました。行きは隊員達が食べる一年以上の食料等を搭載し、帰りは各種観測で採取した試料や南極の氷(アイスコア含む)を帰るために使う非常に大事なコンテナです。停止すると非常に大変なことになってしまうため、機械隊員や調理隊員を中心に説明会に参加しました。

複数種類あるリーファーコンテナの事前説明を受ける隊員
撮影:JARE66 米村幸司 (2024年7月30日)
リーファーコンテナと隊員達
撮影:JARE66 米村幸司 (2024年7月30日)

9月5日、そして練習や説明を踏まえて、しらせ積込用の食材の一部が納品されました。食材は検品後にそれぞれ常温品はスチールコンテナへ、冷蔵品はリーファーコンテナへと分けて保管していきます。この日作業を行ったのはほんの一部で、越冬する全期間の食材は大量の積荷になります。

現在、倉庫には食材以外にも生活物品や建築用資材、重機や電気関連の部品等、そして観測系の各種機器が徐々に積み上がっています。出発まで残り三カ月程、しっかりと準備して南極に向かいたいと思います。

スチコンを前に納品された食材
撮影:JARE66 米村幸司 (2024年9月5日)
食材を検品し、振り分ける隊員達
撮影:JARE66 米村幸司 (2024年9月5日)

次回予告:南極観測隊が富士山?!高所訓練について紹介いたします。

(JARE66 米村 幸司)