冬期総合訓練④

66次隊の冬訓で初めての快晴を迎えた4日目。この日はいつもより早めの8時半頃に宿泊地を出発して、ルート工作訓練のスタート地点へ移動します。昨年度と違い、今年は湯の丸山の中腹からスタートしてキャンプ場に設けられたゴールを目指す下りメインのコースです。

スタート直後の様子。
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月7日)
訓練の中で道具の扱い方も習得します。
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月7日)
ゴール地点付近。正しいゴールの目印はなく、班ごとに最終地点を定めた後で発表されます。撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月7日)

例年、昼食や休憩をはさんで4-5時間かかる訓練です。初めは不安そうに進路をとる候補者たちでしたが、徐々に感覚を掴み、班内で積極的にコミュニケーションをとる様子が見受けられました。

また今年はルート工作訓練の裏で、野外観測の多い研究グループの隊員を中心に、ピッケルの使い方などを学ぶ別メニューの訓練が実施されました。こちらのチームでは訓練3日目に中止となった湯の丸山登山も行われ、寒冷地での野外活動の経験を積みました。

別チームの訓練の様子
撮影:国立極地研究所南極観測センター(2024年3月7日)

この日のフィールドワークを最後に、冬訓終了までいくつかの講義を残すのみです。夕食後に国立登山研修所講師による訓練の講評と講義が行われた後は、コロナ禍を挟んで数年ぶりとなる慰労会を開催することができ、にぎやかな最終夜となりました。

国立登山研修所講師による講義「野外観測時に起こり得るアクシデントとその対応」
撮影:国立極地研究所南極観測センター(2024年3月7日)

(国立極地研究所広報室)