グリーンフラッシュとビーナスベルト

2月15日、昭和基地でグリーンフラッシュが見られました。グリーンフラッシュは、日の出直後や日の入り直前の太陽の光が緑色に輝いて見える現象で、空気が澄んだ場所で気温・湿度・天気などの条件が揃わないとみられません。珍しい現象であるため、地域によってはグリーンフラッシュを見ると幸せになれる等、いろいろ言い伝えがあるようです。

日の入りの瞬間に捉えたグリーンフラッシュ。この青の光は太陽光なんですよ。
撮影:JARE65 奥谷椋一(2024年2月15日)

基本観測棟の階段から、グリーンフラッシュを撮影する隊員たち。 
撮影:JARE65 佐藤祥平(2024年2月15日)

昭和基地管理棟食堂の窓から南極大陸を望む。オングル海峡を挟んだ対岸が南極大陸です。
地球影とビーナスベルトが見られました。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年2月22日)

また、2月22日の夕方、管理棟食堂の窓からふと海側に目を向けると、南極大陸側に地球影とビーナスベルトが見られました。地球影とは、日の出前や日没後に太陽とは反対側の空に地球の影が映し出される現象の事をいいます。地平線に近い部分の薄青い部分が地球影です。また、その上のピンクや薄紫の部分がビーナスベルトと呼ばれます。
この地球影とビーナスベルトは、日本でも条件が揃えば見ることが出来ますが、南極は文明圏から離れ、非常に大気が澄んでいるので、昭和基地では晴れた日には高い確率で見ることができます。
日本ではなかなか見られない自然現象を見られることも、南極でのお楽しみです。昭和基地に到着した直後は白夜期だったこともあり、まだオーロラを確認できていませんが、最近は夜が長くなってきましたので、近日中にオーロラを観測できるのではないかと思います。オーロラの写真が撮れましたら、ご報告しますね。

(JARE65 山岡麻奈美)