昭和基地では昨年11月21日から、太陽が沈まない白夜期となっていましたが、1月22日午前0時11分、ついに日が沈み白夜の終わりを迎えました。
久しぶりの日没を見ようと、みんなが寝静まる時間に外に出ました。この時間の気温は-2℃程度、風も弱く、ずっと空を眺めていられそうな穏やかさでした。
北の方角を向くと、凍った水平線から少し上の空が水色に染まっていました。「地球影」と呼ばれる日の出前や日没後に太陽とは反対側の空に地球の影が映し出される現象です。美しい水色に白夜の終わりを実感します。
着実に季節が進み、短い南極の夏がもうすぐ終わろうとしています。私たち64次越冬隊の昭和基地での活動ももうすぐ終わります。澄み渡る青空、手のひらの先も見えないほど真っ白な吹雪、色鮮やかなオーロラと満天の星が輝く夜空。たくさんの南極の空を皆さんにお伝え出来たことをとても幸せに思います。
(JARE64 白野亜実)