夏オペ、始まりました

65次本隊は12月20日午前中に昭和基地入りし、その日午後から、休む間もなく夏期オペレーション※が始まりました。

※夏期オペレーション...通称「夏オペ」。日が長くて気温が高く、天気が比較的安定している南極の短い夏(昭和基地では12月下旬〜2月上旬ごろ)の間に実施する行動計画の総称。昭和基地とその周辺での夏オペには、基地及び露岩域での観測や、輸送、建築作業などがある。

観測隊の活動は、物資の輸送から始まります。物資が昭和基地入りしないことには、どんな観測・設営作業も開始することができません。昭和基地到着後、第一夏期隊員宿舎に荷物を置き、無線機を受け取ったのちヘリポートに向かうと、隊員の人員輸送が終わり次第すぐに、夏期間に使用する物資の輸送が始まりました。

南極観測船「しらせ」からの物資輸送
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月20日)
ヘリが飛び立った後、車両に搭載し各配送先へ運ばれます
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月20日)
配送先のひとつ、カマボコ型の第一車庫と第二車庫。
右奥に見えている倉庫が第一車庫、左に見えているのが第二車庫です。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月20日)
車庫内には、各部門の物資が積み込まれていきます。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月20日)
車庫の前に並ぶスチールコンテナと、観測物資を整理中の隊員たち。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月21日)
測地観測に使用するGPS受信機の動作確認をする鈴木隊員。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月21日)
人員配置を管理するホワイトボード
毎日ミーティングで、各隊員の作業配置を確認しています。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2023年12月22日)

物資の輸送と同時に、野外調査に出かけるチームはヘリコプターで各方面に散らばっていきました。夏期間の昭和基地では、野外調査に出かける観測チーム、昭和基地で定常観測を担うチーム、建築チーム、機械隊チームなど、様々な部門の隊員が並行して業務にあたっています。

各隊員がどの作業に従事しているかは、名前が書かれたマグネットを利用してホワイトボードで情報共有&管理しています。短い夏期間に限られた人数で作業を進めるには、他部門の隊員の協力が欠かせません。作業要員募集の呼びかけに、都合のつく隊員は積極的に支援に入っており、これから本格化する夏オペレーションに向けて、少しずつ走り出しています。

(JARE65 山岡麻奈美)