65次本隊は12月20日午前中に昭和基地入りし、その日午後から、休む間もなく夏期オペレーション※が始まりました。
※夏期オペレーション...通称「夏オペ」。日が長くて気温が高く、天気が比較的安定している南極の短い夏(昭和基地では12月下旬〜2月上旬ごろ)の間に実施する行動計画の総称。昭和基地とその周辺での夏オペには、基地及び露岩域での観測や、輸送、建築作業などがある。
観測隊の活動は、物資の輸送から始まります。物資が昭和基地入りしないことには、どんな観測・設営作業も開始することができません。昭和基地到着後、第一夏期隊員宿舎に荷物を置き、無線機を受け取ったのちヘリポートに向かうと、隊員の人員輸送が終わり次第すぐに、夏期間に使用する物資の輸送が始まりました。
物資の輸送と同時に、野外調査に出かけるチームはヘリコプターで各方面に散らばっていきました。夏期間の昭和基地では、野外調査に出かける観測チーム、昭和基地で定常観測を担うチーム、建築チーム、機械隊チームなど、様々な部門の隊員が並行して業務にあたっています。
各隊員がどの作業に従事しているかは、名前が書かれたマグネットを利用してホワイトボードで情報共有&管理しています。短い夏期間に限られた人数で作業を進めるには、他部門の隊員の協力が欠かせません。作業要員募集の呼びかけに、都合のつく隊員は積極的に支援に入っており、これから本格化する夏オペレーションに向けて、少しずつ走り出しています。
(JARE65 山岡麻奈美)