12月2日(土)に「しらせ」の船首喫水上にある散水装置の試験運転が行われました。この装置は、海氷上の積雪がラミングの際に船体との摩擦抵抗を生み、砕氷距離が積雪のない場合に比べて半分以下になる場合があったことから2代目の「しらせ」から新設された装置です。汲み上げた海水をノズルから散水することで、氷上の積雪や海氷との摩擦を低減させる効果があります。
散水の様子は以下の3枚の写真を見比べてみていただくと良くわかると思います。
![](https://nipr-blog.nipr.ac.jp/jare/.assets/thumbnail/IMG_7321-s-800wri.jpg)
撮影:JARE65 丹保俊哉(2023年11月10日)
![](https://nipr-blog.nipr.ac.jp/jare/.assets/thumbnail/VID_20231202_120051_00_007_%E8%99%B9-s-800wri.jpg)
撮影:JARE65 丹保俊哉(2023年12月2日)
![](https://nipr-blog.nipr.ac.jp/jare/.assets/thumbnail/VID_20231202_120051_00_007_%E6%95%A3%E6%B0%B43-s-800wri.jpg)
撮影:JARE65 丹保俊哉(2023年12月2日)
全てのノズルから散水されて、装置は正常に作動することが確認されました。時を同じくして、昭和基地の第64次南極地域観測隊越冬隊から、ブリザードの発生により多くの積雪に見舞われたとの連絡がありました。散水装置がその効果を発揮してスムーズに基地へと接岸できることを期待するばかりです。
(JARE65 丹保俊哉)