白夜入り

昭和基地では1121日0時38分、今年最後の日の出となり、白夜期に入りました。これから来年の122日まで1日中太陽が沈まない日々となります。21日の午前0時すぎ、基地中心部で高い建物の基本観測棟屋上から空を眺めました。基地にある丘や凍った水平線のすぐ上の空は、朝日に照らされてオレンジ色に染まり、美しい朝焼けが広がっていました。20日の昭和基地の最高気温は-5.3℃、-30℃近くまで下がっていた厳冬期と比べ、ずいぶん気温が高くなりました。

昭和基地の南側、蜂の巣山から昇る太陽
JARE64 白野亜実(2023年11月21日)
西の空
JARE64 白野亜実(2023年11月21日)
北の空と岩島
JARE64 白野亜実(2023年11月21日)

観測隊では比較的天候が安定する南極の夏のあいだ、多くの観測活動や建築・土木工事などを計画しています。また越冬生活に必要な燃料や物資・食糧の持ち込みは、南極観測船「しらせ」が接岸する夏の時期に限られます。そのような夏の繁忙期に向けて主要な道の除雪も進み、地面の茶色い部分が少しずつ見え始めています。

東の空と基地中心部
JARE64 白野亜実(2023年11月21日)

昨年1222日、白夜の時期に昭和基地に到着した私たち。あれから1年が経とうとしています。月日が経つ早さに驚くとともに、南極で過ごす時間が終わりに近づいていることを実感し、寂しさでいっぱいですが、それ以上に温かい仲間に恵まれ、元気に仕事ができていることを幸せに思います。

南極観測船「しらせ」で昭和基地入りする65次隊本隊も、まもなく日本を出発します。

JARE64 白野亜実)