極夜明け最初の野外へ

7月20日、野外観測支援担当の久保木隊員をリーダーとする4名の隊員たちが、極夜明け最初の野外行動に出かけました。これから南極の春にかけて、海氷上を渡って南極大陸での観測や機器整備作業、ドームふじ基地への内陸調査旅行など多くの計画が予定されています。そのための準備として、南極大陸への上陸ポイントであるとっつき岬周辺の海氷状況を確認しました。

日の出前の朝9時半、昭和基地を出発
撮影:JARE64 白野亜実(2023年7月20日)

昭和基地周辺の大陸沿岸は、切り立った氷の崖が多く、雪上車が上陸できるゆるやかな斜面がある場所はごくわずかです。上陸しやすい数少ない場所として、昭和基地から約15kmの距離にあるとっつき岬や同じく約5kmの距離にある向岩があります。今回沿岸の海氷状況の確認を経て、無事にスノーモービルでとっつき岬から南極大陸に上陸することができました。

とっつき岬周辺の海氷上で、雪に隠れた氷の割れ目や亀裂を確認する
撮影:JARE64 飯田智子(2023年7月20日)
とっつき岬周辺の海氷上で、氷の厚さを調べる
撮影:JARE64 飯田智子(2023年7月20日)
無事に南極大陸に上陸し、記念撮影
撮影:JARE64 飯田智子(2023年7月20日)

極夜が明けて太陽が昇るようになり、空が明るい時間も増えてきました。これから雪上車でも安全に通行できるルートの確保など、引き続き野外での行動を進めていきます。

JARE64 白野亜実)