極夜の南極教室に向けた生中継試験

観測隊では、小中高校に向けて「南極教室」を実施しています。南極で行っている観測などを生中継で紹介し、南極を通じて地球や宇宙のことを考えてもらう取り組みです。64次隊の越冬隊では、これまでに隊員ゆかりの3校とオンラインでつなげ、観測や設営作業、南極での暮らしなどをお話ししました。

 

南極教室は学校の時間割に合わせ、昭和基地時間で午前9時(日本時間で午後3時)前後から開始することが多いです。5月までは太陽の光があるなかで屋外の生中継を行ってきました。しかし、6月からは、太陽が一日中昇らなくため、暗闇の中で生中継を行います。

 

「昼の南極だけでなく、夜の南極もぜひ生で見て欲しい。」そういう思いから、夜が訪れるのを待ち、南極教室担当の3名で、生中継の試験を行いました。試験で確認すべきことは、「照明が何基あると人が映像上で見えるようになるのか」「屋外で行う実験は見えるのか」でした。

 

試験の結果、照明は1基でも十分で、屋外で行う実験も見え、暗闇の屋外からの生中継は可能とわかりました。一方、見えてきた課題は「影」。周囲のスタッフがうろうろ歩き回ると、明るい照明のなかで黒い影が出きてしまい、映像の邪魔になることがわかり、スタッフの動線を検討することになりました。

 

前の隊から業務の引き継ぎを受けていますが、このように一度試してみて、よりよい運用ができないか、64次隊らしさを反映できないか、日々検討しています。

JARE64 中村 映文)

南極教室の生中継試験の様子
撮影:JARE64 中川 潤(2023年5月27日)