5月に入り、昭和基地では日もめっきり短くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。64次隊の医療隊員かつ安全主任を務める三上です。われわれは、5月17日に月例の消防訓練を行いました。
火災報知機を実際に鳴らし、初期消火に使う消火器を隊員たちが実際に運んだり、防火服を身に着けた隊員たちが本格消火に使う消防ホースを延ばしたり、水をくみ上げるポンプを運んだり、ケガ人を安全に医務室まで搬送したりしました。日本では、それぞれにエキスパートがいますが、昭和基地には我々28人しかいませんので、それぞれに決められた役割があります。実際に人やモノを動かしての訓練は今月で3回目になります。隊員たちも皆、昭和基地での生活にも慣れてきたこともあり、訓練当初より動きはかなり良くなってきた感じがします。
訓練をやるたびに新たな問題点が見つかり、それに対する改善策を提案し、次回の訓練で実際に検証するということを繰り返して、みんなでブラッシュアップをしていきたいと思っています。心の中で、「消火作業を実践することなく、越冬生活を全うできますように」と日々お祈りをするかたわら、「次回の訓練ではどこを発災場所にしようかな?」と考えている安全主任でした。
(JARE64 三上学)