5月の消防訓練

5月に入り、昭和基地では日もめっきり短くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。64次隊の医療隊員かつ安全主任を務める三上です。われわれは、5月17日に月例の消防訓練を行いました。

本格消火に使うホースを延ばす消火班の隊員たち
撮影:JARE64 白野亜実(2023年5月17日)

火災報知機を実際に鳴らし、初期消火に使う消火器を隊員たちが実際に運んだり、防火服を身に着けた隊員たちが本格消火に使う消防ホースを延ばしたり、水をくみ上げるポンプを運んだり、ケガ人を安全に医務室まで搬送したりしました。日本では、それぞれにエキスパートがいますが、昭和基地には我々28人しかいませんので、それぞれに決められた役割があります。実際に人やモノを動かしての訓練は今月で3回目になります。隊員たちも皆、昭和基地での生活にも慣れてきたこともあり、訓練当初より動きはかなり良くなってきた感じがします。

訓練火災発生場所で放水の指示を出す現場指揮の隊員たち
撮影:JARE64 白野亜実(2023年5月17日)
ケガ人が発生したことを想定し、ケガ人を医務室へ搬送する救護係の隊員たち
撮影:JARE64 白野亜実(2023年5月17日)

訓練をやるたびに新たな問題点が見つかり、それに対する改善策を提案し、次回の訓練で実際に検証するということを繰り返して、みんなでブラッシュアップをしていきたいと思っています。心の中で、「消火作業を実践することなく、越冬生活を全うできますように」と日々お祈りをするかたわら、「次回の訓練ではどこを発災場所にしようかな?」と考えている安全主任でした。

(JARE64 三上学)