気象部門では、昭和基地周辺の積雪状況を把握するため、継続して積雪の深さの変化量を計測しています。今回、北の浦の海氷上にある観測ポイントでの雪尺観測に同行してきました。
雪尺観測のエリアは、私たちが普段仕事をしている管理棟からすぐ近くの海氷上にあります。海氷上を歩くため、積雪に覆われたクラック(亀裂)がないか、ゾンデ棒※で足元の安全を確認しながら慎重に往復しました。
海氷上に約10m間隔で格子状に設置した9か所の観測ポイントにそれぞれ竹竿が設置してあり、雪面から竹竿の目印までの高さを計り、前回からの計測値と比べて積雪の深さを把握します。
私も試しに計測を体験しましたが、雪の降り積もった海氷上は足元が不安定で、細かに目盛りを読む作業は思った以上に気を遣いました。この日の平均気温は-17℃程度、ほとんど風のない曇りの天気でした。これからやってくる極夜の季節にも継続して観測は行われます。ほとんど日が昇らないなかでの海氷上での観測、またレポートしたいと思います。
※ゾンデ棒…薄い海氷や海氷上の積雪に隠された割れ目など、危険個所の有無を確認するために使用する金属製の棒。
(JARE64 白野亜実)