本日、昭和基地時間8時44分(日本時間14時44分)、64次越冬隊員が見送る中、「しらせ」に帰還する夏隊員を乗せて、最終便のヘリコプターが昭和基地を飛び立ちました。ヘリポートに集まった越冬隊員らは、夏隊員一人一人と握手し、抱き合い、言葉を交わし、力いっぱい手を振り見送りました。
2月1日の越冬交代式後も引継ぎや夏期間の残作業のため、昭和基地に残っていた63次越冬隊、64次夏隊も本日までに少しずつ「しらせ」に戻り、ついに昭和基地には64次隊越冬隊の28名のみとなりました。いま思うことは、発電や造水などインフラ設備含め基地の運営・維持すべてを我々だけで担っていくこと、多くの重要課題の観測データを正確に取ることの責任と役割の重さです。熱心に引き継いでくれた63次隊の皆さんへ感謝の気持ちを持ちながら、60年以上に渡って続いてきた観測隊の功績を次に繋げられるよう精進したいと思います。
昨年11月11日に東京・青海を出港し、これまで一緒に旅してきた64次隊の仲間、「しらせ」の皆さんと離れ離れになってしまうことはつらいですが、いつか再会できることを願っています。復路の海洋観測の成功や航海の安全を祈るとともに、また次の夏、「しらせ」が迎えに来てくれるのを越冬隊員一同、心待ちにしています。
(JARE64 白野亜実)