ドームふじ周辺の氷床レーダ観測完了!

63次隊のドーム旅行隊では、第3期ドームふじ氷床深層掘削地点を決定するための氷床レーダ観測が計画されています。氷床レーダは、雪上車に搭載したアンテナからマイクロ波と呼ばれる波長帯の電波を氷床下部へ向けて発信し、氷床内部や、氷床とその下に広がる基盤との境界で反射した電波を受信して、氷床内部の構造や氷の厚さを計測します。

ドームふじ基地に到着後、約3日かけてアンテナを組み立てて雪上車に設置し、レーダ観測の準備を進めました。観測ではドームふじ基地から南方50キロメートルに及ぶ範囲で、6日半かけて701キロメートルを走行し、氷床の内部構造や氷の厚さの計測に成功しました。

氷床レーダ観測の計画、準備、実施にあたっては、63次隊、62次隊の多くの皆様のご支援、ご協力を頂きました。皆様のお力無くしては、この大きな観測を成し得なかったと思います。

取得した氷床内部層構造や氷の厚さのデータをもとに、第3期ドームふじ氷床深層掘削地点の選定を進めていく予定です。

氷床レーダ観測完了後のドーム旅行隊集合写真
撮影:JARE63 津滝俊(2022年1月16日)

 

(JARE63 津滝俊)