63次先遣隊は11月4日にノボ滑走路を飛び立ち、無事昭和基地に到着しました。当初の計画では、大陸上のS17地点に着陸し、そのままドームふじへの内陸旅行をスタートする予定でしたが、S17の天候が悪いため、バスラ―ターボ機のパイロットが昭和基地への着陸に変更しました。着陸後は、翌日の5日から大陸上に上がる準備を進めました。しかし、10日にかけての天候予報が悪化し、S16(内陸旅行の準備拠点)での作業が困難になったため、昭和基地にて待機することとしました。
急遽決まった昭和基地での滞在では、感染予防を続け、62次越冬隊の支援を受けながら生活しています。第2夏宿を立ち上げていただき、満足な量の食事を配達していただいています。
62次越冬隊の皆さんには、滑走路整備をはじめ何から何まで支援していただいています。本当にありがとうございます。
時間があるときに、先遣隊のみで昭和基地を外から見学しました。感染予防で基地内には入りません。昭和基地が初めての隊員にとっては不幸中の幸いでした。
11月7日には、特別に管理棟のお風呂も使わせていただきました。約1週間ぶりの入浴でリフレッシュし、内陸旅行に向けて英気を養います。
また、感染予防を行いつつ、62次越冬隊の内陸旅行メンバーと初めて対面で打ち合わせを行い、行動計画など共有を進めました。
オンライン会議ではできなかった具体的な話を進めることができます。このほかにも、雪上車を初めて運転するメンバーへの講習や雪上車への観測機材の設置などなど今できることを進めています。
さて、明日10日午後にはいよいよ出発の予定です。これまでの遅れを徐々に取り戻し、無事に内陸旅行を進められることを祈って止まないです。
(JARE63 井上崚)