「しらせ」で使用する衛星通信の試験 その2

みなさん、こんにちは!第63次南極地域観測隊LAN・インテルサット担当の三井です。LAN・インテルサット担当は、南極観測船「しらせ」内や、昭和基地のネットワーク環境の保守を行います。 
前回の記事でご紹介した訓練航海用物資積込作業に参加し、船内に衛星電話(イリジウムオープンポート)とネットワーク機器の設置および動作確認を行いました。

船内では、大きく分けて「衛星電話の動作確認」と「しらせ船内ネットワークの動作確認」を行いました。

衛星電話の動作確認では、7月に国立極地研究所屋上で行った試験と同じ要領で、甲板に設置された衛星電話アンテナと通信機器を接続し、実際に自分の携帯電話に電話をかけてみて、ちゃんとつながることを確認しました

南極観測船「しらせ」船内での衛星電話通信試験の様子
撮影:JARE63 中村映文(2021年8月12日)

しらせ船内ネットワークの動作確認等では、船内にサーバを立ち上げ、船内に設置されているルーターやスイッチにPing(疎通確認用のコマンド)を飛ばし、機器が使えるかを確認しました。また、メールサーバの立ち上げも行い、先ほど確認した衛星電話 で、実際に「しらせ」から自身の携帯電話宛にメールを送受信できるかを確認しました。

最後に、各船室のLANポートやネットワーク機器の位置の確認を行いました。
一例として、観測隊員の船室をご紹介します。椅子の前の引き出しを開けると、奥にLANポートがあり、隊員は、このLANポートにパソコンを有線接続して、メールの送受信等を行います。
他にも、観測隊公室や観測室等、ほとんどの船室において確認を行いました。

南極観測船「しらせ」観測隊員船室の様子
撮影:JARE63 三井俊平(2021年8月12日)
南極観測船「しらせ」観測隊員船室の様子
撮影:JARE63 三井俊平(2021年8月12日)
観測隊員船室内のLANポートの位置の確認
(写真中央 縦に2つのポートが並んでいるものがLANポート)
撮影:JARE63 三井俊平(2021年8月12日)

今回は目立った故障機器や通信エラーの発生もなく、無事に予定していた全ての動作確認を終えることができました。

このまま出発後も順調に南極に辿り着くことを切に願います!!

 

(JARE63 三井俊平)