7月13〜15日の3日間、国立極地研究所極地観測棟倉庫内において、第3期ドームふじ氷床深層掘削システムの組み立て、及び操作訓練を行いました。
これまでに取得されている世界最古(80万年前)のアイスコアよりもさらに古い年代まで遡る、新しい氷床深層アイスコアの掘削を目指して、第3期ドームふじ計画が進められています。63次隊では、現地で使用する深層掘削システムを南極観測船「しらせ」で南極(昭和基地)へ輸送し、さらに雪上車で牽引する橇に載せて昭和基地から1000km離れた掘削候補地まで運びます。今回の訓練は、国内で最後となる深層掘削システムの仮組み、動作確認を行い、深層掘削に参加予定者への掘削技術の習熟を行いました。
深層掘削システムは、ドリルの全長が約12 m、3500 mのケーブルが巻かれた深層ウインチの重量は約3 tと、大型の機材で構成されています。訓練では、木箱に収納された各機材の開梱から始まり、機器の配置、組み立て、電源を入れた動作確認まで、本番を想定した一連の作業を行いました。訓練終了後には、「しらせ」への搭載に備えて、深層掘削システムを再び木箱に梱包しました。
ドリル先端部の動作確認の様子
撮影:JARE63 津滝俊(2021年7月14日)
(JARE63 津滝俊)