伴走者たち

吠える40度、狂う50度に入り、ここ数日は波が高く、大きな揺れが続きました。

吠える40度
撮影:JARE62 稲村 友臣(2020年12月8日)

 

南下とともに、日中の気温は10℃を下回るようになり、服装も冬に衣替えしました。

 

航路上の南緯50度付近にはケルゲレン諸島があり、この海域は生物活動が盛んな地域です。

そのせいか、新たな旅仲間がしらせの周りにやってきました。

しらせの周りを舞う海鳥たち
撮影:JARE62 新居見 励(2020年12月9日)
マユグロアホウドリ
撮影:JARE62 新居見 励(2020年12月8日)
ワタリアホウドリ
撮影:JARE62 新居見 励(2020年12月8日)
ハイイロアホウドリ
撮影:JARE62 阿保 敏広(2020年12月12日)

 

しらせの周りを舞う海鳥の中でも、大型でのびのびと滑空するアルバトロス達に魅了されます。

 

アホウドリの仲間は世界に生息する22種のうち、実に21種がレッドリストで絶滅の恐れがあると評価されているそうです。その仲間を身近に見ることができ、南極域の大自然を感じずにはいられません。

 

オオフルマカモメ
撮影:JARE62 新居見 励(2020年12月8日)
小型の海鳥、マダラフルマカモメ
撮影:JARE62 赤松 澪(2020年12月9日)

 

空だけでなく、海にもこんな仲間が目に付くようになりました。

しらせの隣で泳ぐペンギンたち
撮影:JARE62 新居見 励(2020年12月8日)

 

我々を先導するように前を舞うもの、隣を並走するもの、背中を後押しするように後ろを舞うもの。日に日に仲間は増え、南西に向かって進んでいます。

 

南緯55度線も通過し、南極圏へ。

南極大陸に、迫りつつあります。

 

(JARE62 新居見 励)