東オングル島から約6キロメートル西側にオングルカルベンという島があります。この島の周囲にウェッデルアザラシとその赤ちゃんがいました。
ウェッデルアザラシは、アザラシの中で最も南に住むアザラシで、この時期になると出産のために海氷上に出てくるため、昭和基地の周りでも海氷が割れているところなどでしばしばみられます。
よく見ると、大きなアザラシのおなかのあたりに胎盤のようなものがみられます。おそらく出産直後なのでしょう。しばらく観察していると、赤ちゃんのアザラシも動き出してその愛らしい姿を見せてくれました。お母さんアザラシと赤ちゃんアザラシの大きな鳴き声も聞きました。どんな会話をしていたのでしょうか。
これから、南極の厳しい自然環境の中で、元気に育ってくれることを願います。
(JARE61 吉井聖人)