夏の終わりに・・・ 氷山流しそうめん!

秋深まる南極昭和基地では、野外行動研修の一環として、氷山での安全確保を実体験するため、氷山流しそうめんが行われました。越冬隊を2つの班に分け、スノーモービルや雪上車で近場の氷山に行き、昼食であるそうめんを食します。これまで基地の外に出る機会が無く、初めて南極の野外で食事する隊員も多いので、これも重要な体験になります。また、極夜明け、野外行動が本格化すると、昭和基地を今よりも少ない隊員で運営する必要があります。それに備えて、半分の隊員で基地を守る、という訓練にもなっていますよ。

そんな前書きはこれくらいにして、隊員が満喫した野外での「氷山流しそうめん」の様子を紹介します。

 

まずは、準備です。

スノーモービルで近場の氷山に行き、手作業でひな壇を作りました。

じゃないと、氷山の斜面は滑るので、隊員の方が流されちゃいます。

氷山にひな壇を作成する隊員
撮影:JARE61 倉本大輝(2020年5月2日)

 

季節はもうすぐ冬。

61次隊ではautumn祭と題して、夏作業の慰労と、長い冬に向け全体の士気を高めるため例年より早くやっちゃいました!

 

ひな壇に張られたザイル
撮影:JARE61 竪谷博(2020年5月2日)

 

安全のため、ザイルも張られ準備OKです。

安全主任、お疲れ様です。

ひな壇に並ぶ隊員たち
撮影:JARE61 氏家宏之(2020年5月2日)

気温は-10度以下。みんな席 (ひな壇) に着きました。

さァーこれよりそうめんを流しますよー!

 

 

流れるそうめんに笑顔の隊員たち
撮影:JARE61 氏家宏之(2020年5月2日)

 

始めは取り合いです()

流れるそうめんに夢中の隊員たち
撮影:JARE61 倉本大輝(2020年5月2日)

 

凍ってしまうので、お湯でそうめんを流しているんですよ。

流れるそうめんに笑顔の隊員たち2
撮影:JARE61 氏家宏之(2020年5月2日)

 

厚い手袋をしたままの箸使いにもなれてきましたよ。

みんな思っていた以上の食欲で

60人前をペロリ!ww

やっぱ、久しぶりの外食は新鮮なのかな?

 

流しそうめんを食べる隊員たち
撮影:JARE61 竪谷博(2020年5月2日)

2班の終盤になってくると溝が深くなって箸が届きません!()

底からすくえないので数本しか取れないことも!()

削った氷山にシロップをかけて食べる隊員
撮影:JARE61 氏家宏之(2020年5月2日)

 

デザートはかき氷!

氷山を削ってシロップをかけるだけです。おかわり無限⁉

氷山のかき氷と食べてご満悦な隊員
撮影:JARE61 竪谷博(2020年5月2日)

 

デザートは別腹!

そうめんでおなかが膨れようが寒かろうが食べる気満々!

 

 

昭和基地のルールでは隊員が全員で基地を空けることは許されません。

半分ずつ交代で行いました。

氷山での記念撮影
撮影:JARE61 吉井聖人(2020年5月2日)

 

 

私は2班で参加!

みんなで記念撮影です!

貴重な体験をさせていただきました。激さむだったけどね。()

 

 

(JARE61 竪谷博)