もうすぐシドニー

60次越冬隊、61次夏隊を乗せた「しらせ」は、316日にすべての観測を終了し、寄港地シドニーに向けて北上を続けています。

 

ここ数日は外の気温が10℃後半~20℃台と、暑いくらいです。隊員の服装は半袖になり、艦内は暖房から冷房に切り替わりました。鼻が利く人は「海が中緯度のにおいになった」と言っています。

太陽がまぶしい。緯度が下がってきたことを実感します。
撮影:JARE61 寺村たから(2020年3月18日)

 

明日19日にはシドニー港に入港する予定です。当初はシドニーで3日間過ごし、322日に空路で日本に帰国する予定でしたが、新型コロナウイルス流行の影響で、320日帰国となりました。帰国日が2日早まったこともあり、船内は片づけのラストスパートです。

 

冷蔵庫も空にしないといけません。ただただ牛乳を飲むだけの「牛乳パーティー」が有志によって開かれました。
撮影:JARE61 寺村たから(2020年3月18日)
「しらせ」の観測隊公室(食堂)の横にある「サロン」。この棚には共用の小説や雑誌が入っていたのですが、すべて箱詰めされました。
撮影:JARE61 寺村たから(2020年3月18日)

 


甲板に出ると、遠く海の向こうに船が見えました。「しらせ」以外の船を見るのは南極海で中国の南極観測船とすれ違って以来です。昨日は飛行機が飛んでいるのも見えたそうです。南極から遠く離れて文明圏のすぐそばまで来ていること、私たちの観測の旅が終わりに近づいていることを実感しました。

遠くに見えた船。
撮影:JARE61 寺村たから(2020年3月18日)

 

JARE61 寺村たから)