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撮影:JARE61 小久保陽介(2020年1月27日)
昭和基地では1月20日まで白夜が続き、1月21日から日没が見られるようになりました。夏作業が中盤を迎えるなか、第1夏宿舎の前で“めっちゃ緑やん”と響き渡る声が多く聞かれました。
深夜にも関わらず観測隊員達が多く集まり、神秘的なグリーンフラッシュを真剣な眼差しで見入っていました。
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撮影:JARE61 小久保陽介(2020年1月27日)
グリーンフラッシュは、太陽が地平線や水平線などに沈む場所でしか見られず、見る側の視線も非常に大事になります。
ちょっとした視線の高さで見られなくなるため、腰をかがめたり、地面にうつ伏せになりながら観察していました。
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撮影:JARE61 小久保陽介(2020年1月27日)
昭和基地では南緯が高いため、白夜明けの時期は日が沈むまでの時間も長く、近くの丘に登っては一瞬だけのグリーンフラッシュを何度も見る事ができるのが醍醐味です。
<グリーンフラッシュ>
日の入り(日の出)が一瞬だけ太陽の上端が緑色に輝く現象で、空気が澄んだ場所で気温・湿度・気候などの条件が揃わないとみられません。
普段みられる夕陽は、太陽光が大気に斜めに入るため波長の長い赤だけが地表に届くため赤色に見えます。地平線や水平線などからやってくる太陽光は大気で屈折され、地面側で赤色、空側で青色や緑色が強く見られます。空気が澄んだ場所だと緑色の光も地表に届くため、一瞬だけグリーンフラッシュとして見られます。
筆者は、グリーンフラッシュの存在は知っていましたが、どうせ写真マジックでしょ?ぐらいに思っていました(笑)。
初めてグリーンフラッシュを見た時は、“めっちゃ緑やん!”と思わず叫んでしまいましたね(笑)
グリーンフラッシュの魅力に取りつかれた一人です。
(JARE61 中西美鈴)