1月11日、昭和基地にて、海氷分布のモニタリング観測のうちEM-birdによる海氷厚の測定を行いました。
EM-birdはヘリコプターから吊り下げたセンサーが海氷の表面と底面までの距離をそれぞれ測定することで、その差から海氷の厚さを測ることができる測定器です。これにより得られた海氷厚データと過去の海氷モニタリングのデータを比較して、1年ごとに海氷がどのように成長しているのかを知ることができます。
観測隊同行者でパイロットの佐藤 睦さん(マットさん)と研究チームの3名がヘリに乗って記録を行い、整備士のJake Hodderさんと研究チームの2名がヘリの離発着のときにセンサーを支えるという態勢で、2フライトのオペレーションが行われました。
青木隊長や「しらせ」飛行科の方々に見守られる中で離陸したあと、ヘリは海氷表面から約30mの高さで1時間ほど低空飛行し、昭和基地沖の定着氷の入り口から昭和基地まで「しらせ」が砕氷航行してきた航路、約20マイルの距離の海氷厚を測定することができました。
このあと「しらせ」から離陸するEM-birdのフライトも予定されており、さらに広範囲の海氷厚を測定できることが期待できます。引き続き観測隊の報告にご注目ください!
(JARE61 小野村知之)