【2019.1.10】暴風圏なかなか抜け出せず…(海鷹丸)

  

9日、前夜から西風が北風に変わり、風も数メートルに落ちました。暴風圏を抜けたことは明らかです。小雪がちらついていましたが、海はとても穏やかでした。

   

夕方5時過ぎ、この航海で最初の氷山が現れました。船の位置は南緯59度41分、東経109度57分、氷山は船からおよそ17 km離れています。大陸からだいぶ離れているので、形がくずれているようです。これから先は別に珍しくもなくなりますが、記念なので撮ってみました。

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南極に来ている感じがしますね。

  

18:45からは南緯59度での観測開始です。昨年導入しテストを行ってきたMOHTと呼ばれる観測ネット(フレームトロールネット)が登場します。その他に、CTD(水温・塩分などの基本的な要素のほか各層から採水を行う装置)を3回、観測ブイの投入、VMPS(鉛直曵網型開閉式プランクトンネット)、リングネット、ノルパックネットなどなど、合計15時間30分の観測を行いました。

  

穏やかな海況の下、風が無いと楽だねー、そだねー、などと言いながら観測が始まりましたが、観測中に徐々に気圧が低下、風も12 m/sまでに。冒頭に書いたように、9日時点では暴風圏を抜けたと思ったのですが…。

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写真は気圧の記録計です。低気圧が近づいてきて気圧が下がり続けています。10日午後7時の時点で気圧は969 hPaまでになっていました。予報天気図では、海鷹丸の西に960とか970 hPaの低気圧がいくつもとぐろを巻いて並んでいます。この先の観測スケジュール調整が難しくなるかもしれません。

  

海鷹丸の動きについては以下からご覧ください。

⇨「野外調査隊はどこ? 海鷹丸による海洋観測