【2019.1.8】深海に降る雪(海鷹丸)

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写真は、6日に採集された動物プランクトン*です。佐野隊員が撮影しました。佐野隊員の研究テーマはマリンスノー。深海に降る雪、沈降粒子です。沈降粒子は生物の糞や死がい、バクテリアなどで構成されます。

*ユーキレラというカイアシ類の仲間。未成体、つまり子ども。おしゃれさんだが、成体になると左右のヒラヒラは無くなる。雑食性。大きさは3 mm程度。

  

7日は早朝4時半ごろに、南緯50度での観測を終えました。風は強いものの、久しぶりに青空が見えました。観測も明朝5時まで無いため、ブリッジ(操船に関する指揮所)もややのんびりしたムード。天気図は不穏な配置なので、この先どうなるか分かりません。

   

8日、南極前線と呼ばれる海洋前線を越え、いわゆる南極海に入りました。気温・水温とも3℃前後、これから南に行くにつれさらに下がって行きます。海鷹丸は今年も南極にやってきました。今日は予定通り5時から観測。さわやかな朝とはなかなかいかず、風速16-17 m/sの西風。観測を開始したものの、この海況では危険もあり、30分ほど観測を中断。再開後もいくつかの観測項目を断念しました。それでも何とかリングネット(プランクトンネット)を船尾から入れます。

20190108

写真では船尾から大きな波を受ける様子が分かります。この写真を撮った直後、船の動揺で強いテンションが瞬間的にネットにかかり、網口のワイヤーを破断、ネットを逸失してしまいました。

  

海鷹丸の動きについては以下からご覧ください。

⇨「野外調査隊はどこ? 海鷹丸による海洋観測