聖地ケープダンレーで係留系を捕獲せよ<その1>

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  • 南極観測船「しらせ」はリュツォ・ホルム湾での観測を終え、東へ。29日にケープダンレー(Cape Darnley)沖に到着しました。

観測隊の現在位置は観測隊はいまどこ?をご覧ください。

ケープダンレー沖の位置を示した地図
ケープダンレー沖で見かけた緑色の氷山。
撮影:JARE61 寺村たから(2020年2月9日)

ケープダンレー沖は、地球でもっとも重い海水ができる場所の一つです。寒くて風が強いため、海が凍って氷になっては流されていき、次々と海氷ができていきます。海水は凍るときに塩分を外に押し出すので、周りの海水の塩濃度が高くなります。この塩濃度の高さと海の冷たさによって、海水が重くなり、沈み込みます。この沈み込みが、地球を1周する大きな海の流れ「海洋大循環」の起点となります。

 

田村岳史隊員は2000年代に、このケープダンレー沖が海洋大循環の起点の一つであることを発見しました(自称「神・田村」誕生!)*1。田村隊員によると「本当の聖地はルンドボークスヘッタ*2ではない。神・田村が生まれたケープダンレーである」だそうです。

*1 極地研広報誌「ぷれ極」2の10~11ページにまんがで紹介していますので、ぜひご覧ください!

*2 ルンドボークスヘッタ:昭和基地から南に約100km、ヘリコプターで45分ほどのところにある南極大陸沿岸の露岩域。某アニメで主人公の女子高生らが調査に行ったことから、アニメファンの隊員の間で聖地と称されている。

 

 

ケープダンレー沖では、おなじみの採水器付きCTDによる観測、採泥調査、海氷採取などに加えて、昨年2月に60次隊が海底に設置した係留系2系「RAS係留系」「シーソー係留系」の回収を行います。これらの係留系は1年間海底に留まり、海の水温や塩分を継続して測定してきました。

写真は12月に投入した別の係留系。係留系にはこんな風に、おもりやブイ(赤や黄色の玉)と測器が、ロープやチェーンでつながっています。
撮影:JARE61 寺村たから(2019年12月)

係留系の回収のようすはその2へ続く……

JARE61 寺村たから)