オーロラ光学観測

今年の南極・昭和基地では、天気の良い夜には、ほぼ毎晩のようにオーロラを見ることができます。

オーロラは、北極や南極に近い極域で特に発生しやすく、極を取り囲むドーナツ状の領域を「オーロラ帯」と呼びます。昭和基地はこのオーロラ帯の中に位置しているため、オーロラ観測に適した場所なのです。

Q.昭和基地ではどのように観測している?

昭和基地では、さまざまなカメラを使ってオーロラを観測しています。降り込んでくる電子や陽子の種類やエネルギーなど、観測したい対象に合わせてカメラを使い分けています。

情報処理棟の屋上に設置されている観測装置(丸いドーム状のカバーの中にある)
撮影:JARE67 倉本颯也(2026年7月9日)

また、観測中は「灯火制限」を行い、建物から外へ漏れる光をできるだけ少なくします。そのため、昭和基地の外は驚くほど真っ暗になり、オーロラだけでなく、天の川やたくさんの星々もきれいに見ることができます。

オーロラと天の川
撮影:JARE67 松浦大輔(2026年9月5日)

Q.オーロラはどこからやってくる?

オーロラを生み出す大きな要因の一つが「太陽」です。太陽からは、電気を帯びた粒子が「太陽風」として常に放出されています。太陽からやってきた粒子は地球の磁場と相互作用し、その一部が磁力線に沿って極域へ運ばれます。そして、極域上空で大気中の原子や分子と衝突すると、オーロラが発生します。つまり、オーロラは「太陽」「地球の磁場」「地球の大気」が作り出す光なのです。

Q.なぜオーロラには色がある?

太陽からやってきた粒子が大気中の原子や分子に衝突すると、それらが一時的に高いエネルギー状態になります。これを「励起(れいき)」といいます。励起された原子や分子が元の状態に戻るとき、そのエネルギーが光として放出されます。この光がオーロラとして見えているのです。オーロラの色は、大気中の原子や分子の種類や高度によって変わります。例えば、緑や赤は主に酸素原子、紫は主に窒素分子による発光です。

揺らめくオーロラ
撮影:JARE67 倉本颯也(2026年3月23日)

昭和基地で夜空いっぱいに広がるオーロラは、ただ美しいだけではありません。その光には、太陽から地球へやってきた粒子と、地球の磁場や大気との相互作用に関する情報が詰まっています。私たちモニタリング観測担当は、こうしたオーロラをさまざまな観測機器で捉え、その背後で起きている現象を調べています。

今日も夜空を見上げながら、昭和基地に現れるオーロラを観測しています。

(JARE67 倉本颯也)