レスキュー訓練

5月7日、野外観測支援担当隊員の指導の下、レスキュー隊に任命された隊員が参加するレスキュー訓練が行われました。
昭和基地のある東オングル島から観測や設営作業で島外に出かけるときは、必ず海氷上を移動することになります。海氷上には海氷の割れ目(クラック)、海氷表面の水溜まり(パドル)といった様々な危険が潜んでおり、足元には水深数百メートルの海が横たわっていることを常に意識して行動する必要があります。また、大陸上には氷河の割れ目(クレバス)なども潜んでおり、観測隊は国内での訓練のほかにも南極・昭和基地にて野外安全行動訓練などの各種訓練や講習を行いながら安全に対する意識を高め、「事故がないように安全第一で行動する」という大前提のもと活動をしています。

3月に実施した訓練の様子はこちら:野外安全行動訓練 - 観測隊ブログ

しかし、万が一事故が発生し救助が必要になった場合には、総合防火訓練と同様、越冬隊員29人で対応を行う必要があります。そのため、越冬隊の中に、レスキュー本部とレスキュー隊から成るレスキュー体制を整え、野外活動中の非常事態に対応できるよう備えています。

今回は第4回目のレスキュー訓練で、クレバスや崖の下に転落した要救助者を救助するための懸垂下降、クレバスからの引き上げ訓練などが行われました。第1回から第3回にて練習した動作や器具を、実際に屋外で、具体的にレスキューを行う想定をしながら訓練に取り組みました。

クレバスや崖の下に落下した要救助者を救助するための懸垂下降訓練
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年5月7日)

要救助者を引き上げる訓練
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年5月7日)

レスキュー訓練 第1回目の様子
ハーネスの装着について学ぶ隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年3月14日)

レスキュー訓練 第2回目の様子
吊るしたロープを活用し、下降技術を学ぶ隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年3月19日)
レスキュー訓練 第3回目の様子
要救助者を引き上げるため、滑車の取り付けを学ぶ隊員
撮影:JARE67 鎌田隆雅(2026年4月3日)

レスキューが必要となる時は突然やってきます。速やかに対応できるよう、今後もレスキュー訓練は継続して行われます。最終的には総合演習として具体的なシナリオを想定した訓練が行われる予定です。

(JARE67 鎌田隆雅)